楽天カードの引落や楽天市場との連携を重視するなら楽天銀行、生活圏にイオン銀行ATMがあり、現金の入出金を回数を気にせず行いたいならイオン銀行が候補です。 ただし、どちらも「口座を持つだけですべての特典が付く」わけではありません。無料回数、給与受取、対象カード・決済などの条件を分け、今の暮らしで実際に使える部分だけを比べます。
この記事には、楽天銀行またはイオン銀行の口座開設広告を掲載していません。期間限定キャンペーンや最高ランクを前提にせず、2026年10月14日に確認できた通常の公式条件で比較します。
先に結論:よく使うATMと買い物先が分かれ目
楽天銀行は、楽天カードの引落口座に設定し、楽天市場のSPU条件を満たす人に分かりやすい利点があります。楽天銀行宛の振込は無料で、ハッピープログラムのステージや給与受取によってATM・他行振込の無料回数も増えます。一方、無料回数がない月のATM手数料は1回220円または275円です。
イオン銀行は、イオン銀行ATMなら原則として24時間365日、預入れと引出しが何回でも無料です。イオン、イオンモール、ミニストップなど普段立ち寄る場所に対象ATMがある人は、残りの無料回数を数えずに現金を動かせます。ただし、提携ATMは一律無料ではなく、金融機関、曜日、時間帯、イオン銀行Myステージの無料回数によって変わります。
普通預金・ATM・振込・連携条件を一覧で比べる
スマートフォンでは、次の表を横にスクロールして確認できます。金利は税引前の年利で、いずれも変動金利です。最高条件だけでなく、現在の使い方で適用される行を見てください。
| 比較項目 | 楽天銀行 | イオン銀行 |
|---|---|---|
| 普通預金金利 | 通常 年0.400%。楽天カード利用代金の引落がある翌月は年0.420%。マネーブリッジ利用時は1,000万円以下の部分が年0.480%、超える部分が年0.420% | 通常 年0.400% |
| 自行ATM・主な利用場所 | 楽天銀行の自前ATMではなく、セブン銀行、ローソン銀行、イーネット、イオン銀行、ゆうちょ銀行などの提携ATMを利用 | イオン銀行ATM。イオン、イオンモール、ミニストップなど設置先は店舗ごとに確認 |
| ATM無料回数 | ハッピープログラムのステージにより月0・1・2・5・7回。口座開設月と翌2か月は最低月3回。1回3万円以上の入金は無料回数がなくても無料 | イオン銀行ATMの預入れ・引出しは原則24時間365日、回数無制限で無料。提携ATMは金融機関・時間帯により異なる |
| 対象提携ATMの無料回数 | ATM無料回数は対象の入出金で共通 | イオン銀行Myステージのブロンズ/シルバー/ゴールド/プラチナで月1/2/3/5回 |
| 無料枠を超えた後のATM手数料 | ATMにより1回220円または275円。3万円以上の入金無料は引出しには使えない | 提携ATMごとの設定。イーネット・ローソン銀行ATMでは、例として平日8:45~18:00は110円、それ以外は220円。イオン銀行ATMは無料 |
| 同行宛の振込 | 楽天銀行宛は無料 | イオン銀行宛は無料 |
| 他行振込の無料回数 | ハッピープログラムのステージにより月0・1・2・3・3回。給与・賞与・公的年金の受取条件による翌月の無料回数もある | イオン銀行Myステージのブロンズ/シルバー/ゴールド/プラチナで月0/1/3/5回 |
| 無料枠を超えた後の他行振込 | 1回145円 | インターネットバンキング・通帳アプリは1回110円。イオン銀行ATMでキャッシュカードを使う振込は1回132円 |
| 給与受取 | 所定の給与・賞与・公的年金受取で翌月の他行振込無料回数に反映。楽天市場SPUの+0.2倍は、購入月の前月に給与・賞与・公的年金を受け取り、ハッピープログラムへ登録するなど別条件あり | 所定の給与振込実績でイオン銀行スコア30点。Myステージの判定を経て原則として翌々月の無料回数に反映 |
| カード・決済との関係 | 楽天カードの引落実績やマネーブリッジで金利条件が変わる。楽天市場SPUは楽天カードの利用代金を正常に引き落とすなどの条件あり | イオンカードセレクトなど対象カード・決済の契約や利用でスコア・買い物特典が付く場合がある。銀行口座だけではカード会員向け特典の対象にならない |
| 楽天市場SPU | 条件達成で+0.3倍、給与等の受取条件も満たすとさらに+0.2倍。合計の月間上限は1,000ポイント | 楽天市場との固有のSPU連携はなし |
表の出典(2026年10月14日確認):楽天銀行の普通預金金利/楽天銀行のATM手数料/楽天銀行の振込手数料/楽天銀行ハッピープログラム/楽天銀行のSPU条件/イオン銀行の普通預金金利/イオン銀行のATM/イオン銀行の手数料/イオン銀行Myステージ。
普通預金金利は「通常」と「連携後」を分ける
楽天銀行とイオン銀行の普通預金金利は、通常時はいずれも年0.400%です。楽天銀行では、楽天カード利用代金の引落がある翌月は年0.420%、楽天証券との口座連携サービス「マネーブリッジ」を利用すると普通預金残高1,000万円以下の部分が年0.480%、1,000万円を超える部分が年0.420%になります。この通常金利・楽天カード引落優遇・マネーブリッジの3つは、条件を満たした中で最も高いものが適用されます。給与受取などで別途加算される普通預金ボーナス金利は、この表に含めていません。
金利差だけを目的に、使わない証券口座やカードを新たに契約する必要はありません。例えば年0.080ポイントの差は、残高10万円なら税引前で1年間に約80円、残高100万円なら約800円の差です。残高、適用期間、税引後の受取額、資金移動の手間を一緒に見ます。最新金利と適用条件は、楽天銀行の普通預金金利とイオン銀行の普通預金金利で確認してください。
ATMは「いつもの場所」で無料になるかを確認する

イオン銀行ATMは、原則として24時間365日、預入れと引出しが何回でも無料です。ただし、ATMの設置場所が営業していない時間、システムメンテナンス、取扱対象外の取引は利用できません。自宅や勤務先の近くにイオン銀行ATMがあるかは、イオン銀行のATM検索で確認します。
提携ATMは「イオン銀行の口座なら全部無料」ではありません。みずほ銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行などは所定の時間帯が無料となる場合があり、イーネットやローソン銀行ATMなどはMyステージのATM無料回数を使える場合があります。利用するATM名、曜日、時間帯を提携ATMの公式案内で確認してください。
楽天銀行は、ハッピープログラムのステージによりATM無料回数が月0~7回です。無料回数がない場合でも、1回3万円以上の入金は無料ですが、引出しにはこの条件を使えません。現金を月1回まとめて引き出せる人と、少額を何度も出し入れする人では結果が変わります。後者でイオン銀行ATMが生活圏にあるなら、回数無制限の分かりやすさが利点です。
他行振込は無料枠の達成方法まで比べる
楽天銀行の他行振込は、無料回数がなければ1回145円です。ハッピープログラムでは、ベーシック/アドバンスト/プレミアム/VIP/スーパーVIPの順に、他行振込の無料回数が月0/1/2/3/3回です。給与・賞与・公的年金の受取が所定の方法で確認されると、翌月の無料回数が増える仕組みもあります。楽天銀行の給与・賞与受取で対象となる振込方法を確認してください。
イオン銀行の他行振込は、インターネットバンキングや通帳アプリなら無料枠を超えた後も1回110円です。Myステージのブロンズ/シルバー/ゴールド/プラチナで、他行振込の無料回数は月0/1/3/5回です。ステージ判定に必要なイオン銀行スコアは20/50/100/150点で、条件を満たした月の原則として翌々月に適用されます。
月3回の他行振込をする人なら、無料回数が0回の月は楽天銀行で435円、イオン銀行のアプリ・インターネット利用で330円です。一方、普段の対象取引で無料回数が3回付くなら、どちらも0円です。最高ステージの回数ではなく、楽天銀行は預金残高や対象取引、イオン銀行は給与受取・対象口座振替・対象商品の残高など、それぞれの判定項目で無理なく達成できるステージを使って計算します。イオン銀行の普通預金残高そのものを、Myステージの加点項目とは数えません。
給与受取は「30点」と「特典の適用月」を混同しない
イオン銀行では、振込元が所定の「給与振込」として発信した入金が確認されると、イオン銀行スコア30点の対象です。勤務先名義でも通常の振込は対象外で、対象となる入金は摘要欄に「給与」または「キユウヨ」と表示されます。30点だけで最上位ステージになるのではなく、ほかの対象取引との合計点でMyステージが決まり、特典は原則として翌々月に適用されます。イオン銀行Myステージの対象取引と判定期間を確認してください。
楽天銀行では、給与・賞与・公的年金の受取と他行振込無料回数、楽天市場SPUの上乗せで、それぞれ判定条件と反映時期が異なります。「給与口座にしたから、その日からATMも振込もすべて無料」とは考えず、公式ページで受取期間と翌月の付与回数を確認します。
給与口座の変更には勤務先での手続きが必要です。月数百円の手数料差だけで急いで変更せず、給与日、家賃・カードの引落日、変更が反映される月を先に並べてください。
楽天市場SPUは+0.3倍と+0.2倍を別々に確認する
楽天銀行を楽天カードの引落口座に設定し、楽天市場で使った楽天カード利用代金が引落日に正常に引き落とされると、対象となる楽天市場の買い物はSPUで+0.3倍です。さらに、購入月の前月に楽天銀行で給与・賞与・公的年金を受け取り、ハッピープログラムに登録しているなどの条件を満たすと+0.2倍が加わり、合計+0.5倍になります。
ポイント計算の対象額が1万円なら、+0.3倍は30ポイント、+0.5倍は50ポイントです。ここでいう1万円は、消費税、送料、ラッピング料などの対象外金額を除いた計算対象額です。楽天カードの通常ポイントやほかのSPUは含めていません。この楽天銀行SPUで得られるポイントは月間1,000ポイントが上限です。
買い物月とカード引落月は同じではありません。引落日に残高不足で正常に引き落とされなかった場合や、楽天ポイントですべて支払って請求がなかった場合などは扱いが異なります。条件と対象外は楽天銀行のSPU公式ページで買い物前に確認してください。
イオンの買い物特典は銀行口座だけでは付かない
イオン銀行の口座を開いただけで、イオングループのカード会員向け割引やポイント特典がすべて使えるわけではありません。イオンカードセレクトは、イオン銀行のキャッシュカード、クレジットカード、電子マネーWAONの機能をまとめたカードで、発行には所定の審査があります。対象店舗でのポイントや特定日の割引も、対象カード・決済方法・商品などの条件があります。
すでに対象のイオンカードや決済を使っている人は、カード利用代金の引落や対象取引でMyステージのスコアが付くかを確認できます。一方、現金中心の人が買い物特典だけを理由に新たなカードを作る必要はありません。イオンカードセレクトの公式案内と、利用する店舗の特典条件を分けて確認します。
楽天銀行側も同様で、楽天市場SPUには楽天カードの利用と正常な引落が必要です。銀行口座だけを比較するときは、両行のカード特典をいったん0円として、ATM、振込、金利から判断するのが安全です。
楽天銀行が向く人、イオン銀行が向く人
楽天銀行が向くのは、すでに楽天カードを楽天市場で使い、引落口座もまとめたい人です。ATM利用が無料回数の範囲に収まり、楽天銀行宛の振込や給与受取による無料枠を活用できる人にも合います。楽天証券をすでに利用している場合は、マネーブリッジの金利条件も比較材料になります。
イオン銀行が向くのは、生活圏にイオン銀行ATMがあり、現金を月に何度も出し入れする人です。イオン系列の店舗を日常的に利用し、すでに対象カード・決済を使っている人は、Myステージのスコアや買い物特典も確認できます。他行振込の無料枠を超えやすく、アプリまたはインターネットで振り込む人は、超過後1回110円も比較材料です。
口座変更を急がなくてよい人
次に当てはまるなら、比較したその日に給与口座やカード引落口座を変更する必要はありません。
- 今の口座でATM・振込手数料がほとんどかかっていない
- 生活圏にイオン銀行ATMがなく、提携ATMの利用条件も合わない
- 楽天市場またはイオングループでの対象カード・決済を普段使わない
- 金利差を得るためだけに、使わないカードや証券口座を増やすことになる
- 家賃、公共料金、カード請求などの引落先をまだ一覧にしていない
まず1か月分のATM利用回数、他行振込回数、楽天市場のポイント計算対象額、イオン系列での対象決済額を記録します。その数字を比較表へ当てはめ、年間の手数料差とポイント差を出してください。二つの口座を併用する場合も、残高不足や管理の手間が増えない役割分担を決めます。
執筆・確認:楽天暮らしナビ編集部。金利・手数料・優遇条件は2026年10月14日確認。この記事は一般的な比較であり、口座開設、預金移動、カード申込みまたは証券口座の開設を勧誘するものではありません。
