楽天カードの引落や楽天市場の買い物をまとめたい人には楽天銀行、普通預金の基本金利、対象ATMの使いやすさ、他行振込の無料回数を重視する人にはSBI新生銀行が候補です。 ただし、最上位ステージだけを見て決めると、実際には満たせない条件を前提にしてしまいます。今の給与受取、ATM、振込、カード引落を1か月分書き出し、無理なく使える条件で比べます。

この記事で比べるのは、楽天銀行の通常の個人口座と、SBI新生銀行のPowerFlex円普通預金です。SBIハイパー預金は別の商品なので、普通預金金利の比較には含めません。また、金利や無料回数のためだけに、使う予定のない証券口座との連携を急ぐ必要はありません。

まずは金利・ATM・振込・連携条件を同じ表で比べる

金利だけでなく、よく使うATM、カードなしで利用できるか、他行振込の無料枠、給与受取の反映月まで同じ順番で確認します。金利と手数料は変わることがあるため、口座を選ぶ直前にも公式ページで再確認してください。

スマートフォンでは、次の表を横にスクロールして確認できます。

比較項目楽天銀行SBI新生銀行
円普通預金金利通常は年0.40%。楽天カード利用代金の引落がある翌月は年0.42%。マネーブリッジは1,000万円以下の部分が年0.48%、超える部分は年0.42%PowerFlex円普通預金は、スタンダードからプラチナまで年0.50%、ダイヤモンドは年0.55%
主なATMセブン銀行、ローソン銀行、イーネット、イオン銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、PatSat、VIEW ALTTEセブン銀行、ローソン銀行、イーネット、イオン銀行、PatSat、VIEW ALTTE、ゆうちょ銀行など
カードを使わないATM取引楽天銀行アプリを使い、セブン銀行・ローソン銀行ATMで利用可能SBI新生銀行アプリを使い、セブン銀行・ローソン銀行ATMで利用可能。アプリの設定が必要
ATMの無料回数ハッピープログラムのステージにより月0・1・2・5・7回。口座開設月と翌月・翌々月は最低月3回対象ATMでの出金は、スタンダードが月5回、シルバー以上は回数制限なし。対応ATMでの入金は無料。ゆうちょ銀行ATMなど一部の出金はステージにかかわらず有料
ATM無料枠を超えた後ATMにより1回220円または275円。1回3万円以上の入金は無料だが、出金には同じ条件を使えないスタンダードが対象ATMの出金を月5回超えると1回110円。一部ATMの出金は無料枠の対象外で1回110円
同行宛振込楽天銀行宛は無料SBI新生銀行宛は無料
他行振込の無料回数ステージにより月0・1・2・3・3回。給与等の受取条件では翌月3回または5回スタンダード1回、シルバー3回、ゴールド5回、プラチナ・ダイヤモンド10回
他行振込の無料枠を超えた後1回145円スタンダード214円、シルバー・ゴールド110円、プラチナ・ダイヤモンド75円
給与受取の主な効果ハッピープログラムへ登録し、給与・賞与・公的年金を1回受け取ると翌月3回。給与・賞与は判定期間に2回以上なら5回給与受取が確認されるとシルバーの条件になり、原則として翌々月に反映。対象ATMが回数制限なし、他行振込は月3回になる
カード引落・楽天市場との連携楽天カードの正常な引落で楽天市場の対象購入額に+0.3倍。前月の給与・賞与・公的年金受取などの条件を満たすと、さらに+0.2倍楽天カード・楽天市場の固有のSPU連携はなし。対象となる口座振替はステージ判定条件の一つ

金利は税引前の年利で、いずれも変動金利です。楽天銀行の通常金利・楽天カード引落優遇・マネーブリッジは、条件を満たした中で最も高いものが適用されます。給与受取などで別途加算される普通預金ボーナス金利は表に含めていません。表の出典(2026年10月14日確認):楽天銀行の円預金金利/楽天銀行のATM手数料/楽天銀行の振込手数料/SBI新生銀行の円預金金利/SBI新生銀行のATM/SBI新生銀行の手数料一覧。

普通預金金利は「基本の口座」と「別商品」を分ける

楽天銀行の通常の円普通預金金利は年0.40%です。楽天カード利用代金の引落があった翌月は年0.42%、楽天証券との口座連携サービス「マネーブリッジ」を設定した場合は、普通預金残高1,000万円以下の部分が年0.48%、1,000万円を超える部分が年0.42%です。金利だけを目的に使わない証券口座を増やすのではなく、すでに楽天証券を使っている人が連携の要否を判断する、という順番が安全です。

SBI新生銀行のPowerFlex円普通預金は、スタンダード・シルバー・ゴールド・プラチナで年0.50%、ダイヤモンドで年0.55%です。別商品のSBIハイパー預金の金利を、通常の円普通預金の金利として比較しないようにします。SBI新生銀行の円預金金利(2026年10月14日確認)。

例えば100万円を1年間置いたとき、年0.40%と年0.50%の税引前年利の差は単純計算で1,000円です。実際の利息は預入期間、残高の変化、計算方法、税金によって異なります。金利差より、毎月のATM・振込手数料や口座を管理する手間の方が大きくならないかも確認してください。

ATMは無料回数だけでなく、使う端末と操作方法を見る

給与受取、ATM、他行振込を1か月の流れに沿って確認するイメージ
給与受取、ATM、他行振込を同じ1か月の利用回数で比べ、無料枠を超えた費用まで確認します。AI生成のイメージ。実在の商品・施設・画面を示す写真ではありません。

楽天銀行では、ハッピープログラムの会員ステージに応じてATM無料回数が月0~7回です。無料回数がない場合は、ATMにより1回220円または275円です。1回3万円以上の入金は無料回数がなくても無料ですが、出金に「3万円以上なら無料」という条件はありません。口座開設月と翌月・翌々月は、最低でも月3回の無料回数があります。楽天銀行のATM手数料(2026年10月14日確認)。

SBI新生銀行では、セブン銀行・ローソン銀行・イーネット・イオン銀行・PatSat・VIEW ALTTEなど対象ATMからの出金が、スタンダードは月5回まで無料、シルバー以上は回数制限なく無料です。スタンダードで出金無料枠を超えた場合は1回110円です。対応ATMへの入金は無料ですが、VIEW ALTTEなど入金に対応しないATMもあります。ゆうちょ銀行ATMなどからの出金は、ステージにかかわらず1回110円となるため、「SBI新生銀行ならどのATMも無料」とは限りません。SBI新生銀行のATM(2026年10月14日確認)。

両行とも、アプリを使ってセブン銀行・ローソン銀行ATMでカードを使わずに入出金できます。SBI新生銀行はアプリの利用登録などが必要です。SBI新生銀行のスマホATMで対応端末と事前設定を確認します。スマートフォンの電池切れや故障時にも現金が必要なら、カードレス対応だけで決めず、キャッシュカードを持つかも考えておきます。

他行振込はSBI新生銀行の「後日キャッシュバック」に注意する

楽天銀行の他行振込無料回数は、ハッピープログラムのステージにより月0・1・2・3・3回で、無料回数がなければ1回145円です。楽天銀行宛は無料です。ステージは預金残高または対象取引件数の有利な方で判定されます。ハッピープログラム(2026年10月14日確認)。

SBI新生銀行のインターネットによる他行振込は、スタンダード1回、シルバー3回、ゴールド5回、プラチナ・ダイヤモンド10回が実質無料です。ただし、振込時はいったん手数料が引き落とされ、無料回数分が後日キャッシュバックされる仕組みです。口座残高には、振込額だけでなく一時的に引かれる手数料分も用意します。

無料回数を超えた後の手数料は、スタンダード214円、シルバー・ゴールド110円、プラチナ・ダイヤモンド75円です。例えばシルバーで他行振込を月4回する場合、3回分は後日キャッシュバックされ、1回分の110円が負担になります。SBI新生銀行の手数料一覧(2026年10月14日確認)。

給与受取は銀行が「給与」と判定できる振込が条件

楽天銀行では、ハッピープログラムへ登録したうえで、前月26日から当月25日までに給与・賞与・公的年金を1回受け取ると翌月の他行振込無料回数が3回、給与・賞与を2回以上受け取ると5回になります。公的年金を2回受け取る場合まで5回になる条件ではありません。ステージ分と単純に足すのではなく、多い方の回数を使います。未使用分には繰越条件があり、保有上限は5回です。楽天銀行の給与・賞与受取/公的年金受取(2026年10月14日確認)。

SBI新生銀行では、給与受取がステップアッププログラムのシルバー条件になります。原則として条件を満たした月の翌々月に反映され、対象のコンビニATMなどが回数制限なく無料、インターネットによる他行振込は月3回が実質無料になります。SBI新生銀行のステップアッププログラム(2026年10月14日確認)。

どちらも、勤務先から給与振込として送られ、銀行側で給与と判定できる入金が前提です。自分の別口座から「給与」という名目で振り込んでも対象にはなりません。SBI新生銀行では年金受取を給与受取と同じ条件として扱わない点にも注意します。SBI新生銀行の給与振込で勤務先への指定方法を確認してください。

楽天カード引落と楽天市場のSPUは対象額を正しく数える

楽天銀行を楽天カードの引落口座に設定し、カード利用代金が引落日に正常に引き落とされると、楽天市場の対象購入額に対して+0.3倍です。さらに、購入月の前月に給与・賞与・公的年金の受取があり、ハッピープログラムと楽天会員情報を連携しているなどの条件を満たすと+0.2倍、合計+0.5倍になります。

対象額が1万円なら、+0.3倍は30ポイント、+0.5倍は50ポイントが目安です。ここでいう1万円は、消費税、送料、ラッピング料などを除いたSPUの対象金額です。この銀行連携分の獲得上限は月1,000ポイントで、通常の楽天カード利用ポイントやほかのSPU分は別に計算します。複数の楽天カードを登録している場合は、対象となるカードの正常な引落条件も確認してください。楽天銀行のSPU公式条件(2026年10月14日確認)。

SBI新生銀行には、楽天カード引落による楽天市場のSPU上乗せはありません。一方、公共料金、クレジットカード、保険料などの対象口座振替はステージ判定の条件になり得ます。対象取引と判定期間を公式ページで確認し、無料回数のためだけに不要な契約や引落を増やさないようにします。

楽天銀行が向く人、SBI新生銀行が向く人

楽天銀行が向くのは、楽天カードを普段から使い、楽天市場の対象購入があり、カード代金を引落日までに確実に入金できる人です。給与受取もまとめられるなら、SPUの+0.2倍や他行振込無料回数も判断材料になります。ただし、楽天市場をほとんど使わない人は、SPUを口座選びのメリットに加える必要はありません。

SBI新生銀行が向くのは、連携なしの普通預金金利を比べたい人、対象のコンビニATMをよく使う人、給与受取によってシルバーを無理なく維持できる人です。他行振込を月3回以上使う場合も候補になりますが、無料回数分が後日キャッシュバックであることと、使うATMが無料対象かを先に確認します。

「給与は今の口座から動かせないが、ATMは月1回だけ」「他行振込はほとんどしない」という人は、最高ステージではなくスタンダードやベーシック相当で比較します。使わない特典を合計しても、家計の実益にはなりません。

いま口座を変えなくてもよい人

現在の口座でATMと振込が無料枠に収まり、カード引落も問題なく管理できているなら、わずかな金利差だけで急いで切り替える必要はありません。口座変更には、給与振込先、カード、公共料金、家賃、各種引落の変更と、反映までの残高管理が伴います。

楽天カードの引落口座を変える場合も、変更が反映される請求月を確認し、旧口座と新口座の両方に必要額を置いておきます。手順は楽天カードの引落口座を変える方法で確認できます。ATMと振込の回数を先に整理したい場合は楽天銀行のATM・振込手数料の確認方法も参考にしてください。

期間限定の口座開設特典だけが理由の人、別商品の高い金利だけを見ている人、使う予定のない証券サービスを連携しようとしている人も、いったん立ち止まります。毎月の手数料差と管理の手間を計算し、普段の使い方で利点が残るときに検討すれば十分です。

口座を選ぶ前の確認順序

  1. 1か月のATM入金・出金回数と、普段使うATM名を書く。
  2. 他行振込の回数を数え、無料枠を超えた後の手数料まで計算する。
  3. 給与受取を変更できるか、銀行が給与振込として判定する形式かを確認する。
  4. 楽天市場の対象購入額を確認し、SPUの+0.3倍・+0.2倍を円相当で計算する。
  5. 普通預金に置く予定額で、税引前年利の差を概算する。
  6. 引落先の変更、優遇の反映月、無料分のキャッシュバック時期を予定表に入れる。
  7. 現在の口座より手数料・管理負担が実際に減る方を選ぶ。

※金利、手数料、無料回数、対象取引は変更されることがあります。この記事は2026年10月14日時点の公式情報に基づく一般的な比較であり、特定口座の開設、預金移動、証券口座との連携を勧誘するものではありません。

執筆・確認:楽天暮らしナビ編集部。公式条件は2026年10月14日確認。